| 2007.5.18発行 No.6 |
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改正信託法条文ポイント解説[第4章 受益者等 その1]
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本号と次号では受益者についての解説をしていきます。
1.受益権の取得及び行使(88〜92条)
(1)受益権の取得
信託行為の定めにより、受益者となるべき者として指定された者は、当然に受益権を取得します。受益者になるための、意思表示は特に必要ありません。
(2)遺言代用信託
- 委託者が死亡した時に、指定されている者が受益権を取得する旨の定めがある信託
- 委託者の死亡後、受益者が信託財産にかかる給付を受ける旨の定めがある信託
以上のabを「遺言代用信託」といいます。
たとえば、自分で収入を得ることができない子に対し、この遺言を活用することで、一定の収入をその子に対して残すことが可能となります。
(3)後継ぎ遺贈型信託
受益者の死亡により、他の者が連続して受益者となる旨の定めのある信託を「後継ぎ遺贈型信託」といいます。
たとえば、自分の死後、まずは妻に遺産を相続させ、妻の死亡後は長男がその財産を相続するという内容の遺言は一般的に疑義がありますが、それと実質上同様の効果を発生させることが可能となります。そして、当初自分が受益者となり、その後妻が受益者となり、さらにその後長男が受益者となることもできます。
ただし、「後継ぎ遺贈型信託」は期限を設けないと永続的に継続してしまいます。そこで、信託から30年経過後の最初に受益権を取得した者が死亡した場合、または当該受益権が消滅するまでの間その効力を有するとされています。
2.受益権等(93〜104条)
(1)受益権の意義
受益権とは信託行為に基づき、受益者が受託者に対して、財産を求める権利およびその財産取得のために一定の行為を求める権利をいいます。
(2)受益権の譲渡・放棄
受益権は自由に譲渡をすることができます。ただし、債権譲渡と同じように第三者に対抗するために、内容証明郵便等確定日付ある証書によって行う必要があります。また受託者に対して放棄の意思表示をすることもできます。
放棄については、特別の方式はありません。
3.受益者が2人以上ある場合の特例(105〜122条)
(1)意思決定の方法
受益者が2人以上いる場合の意思決定については全員の一致によることとなります。ただし、たとえば、受益者が100人いる場合、全員の意思が統一することは、ほぼ不可能ではないかと思われます。
そこで、信託行為に定めをおくことにより、多数決によって意思決定をすることができます。
(2)受益者集会
@招集方法
受益者集会は、受託者が招集をします。必要があればいつでも招集ができ、受益者から、受託者に対して招集を請求することもできます。
また、受益者はその請求をしたにもかかわらず、招集されない場合や、あまりにも期日が先である場合には自ら招集することもできます。
通知の方法は書面で行う必要があり、通知を受ける人の承諾を得たうえ、メール等で通知することもできます。
A決議方法
議決権を有する受益者の過半数が出席し、出席者の過半数をもって決議します。
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| (文責 飯島義隆) |
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