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法務の窓 一般社団・財団法人制度の解説

2007.11.30発行 No.3
一般社団・財団法人制度の解説 3
[一般社団法人の社員]

 本号では、「一般社団法人の社員」について解説していきます。

1.意義

 一般社団法人の「社員」とは、いわゆる会社員や従業員という意味ではなく、社団法人の構成員のことを指します。ちまたでは、正会員などという名称になっていることが多いかもしれません。株式会社で言えば株主のことです。一般社団法人は、この社員が集まって、資金やノウハウを出し合って運営されます。
 法人運営に関するガバナンス強化の一環として、新しい一般社団法人では、社員の権利義務等に関する規定が、以下のように整備されました。


2.現行法と新法の比較

(1)社員資格の取得および喪失
 現行の社団法人では、社員資格の取得と喪失については、すべて定款で定めることとされており、民法上は特に規定はありません。
 新しい一般社団法人でも、社員資格の取得と喪失については、定款で定めることとされておりますが、さらに退社(社員が法人から脱退すること)事由が、以下のように明文で規定されました。これは、一般社団法人は、社員総会における多数決で運営されますので、少数の反対社員に退社の自由を与えるためです。
  1. 定款で定めた事由の発生
  2. 総社員の同意
  3. 死亡または解散
  4. 除名
 上記に該当しない場合でも、定款で制限されていない限り、社員はいつでも自由に退社することができます。また、定款で制限されていても、やむを得ない事由があるときは、いつでも退社することができます。

(2)経費支払義務
 新しい一般社団法人の社員は、定款で定めるところにより、法人に対して経費を支払う義務を負います。ただし、この定款の定めは、定款の絶対的記載事項とはされておらず、個々の法人の実情に応じて、経費支払義務を負担させないものとすることも可能です。なお、この「経費」とは、事務所の賃料や人件費等、法人の事業活動において経常的に発生する費用のことです。
 現行の社団法人では、このような規定はありません。


3.関連条文

(1)一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
11条(定款の記載事項)、27条(経費負担)、29条(退社事由)

(2)民法
37条(定款の記載事項)

(文責 早川 将和)


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