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本号では、「一般財団法人設立手続の変更点」について解説していきます。
1.概要
新法によって一般財団法人を設立するためには、主務官庁の許可が必要あり
ませんので、財団法人の設立手続は現行法より格段に簡略化されます。
2.現行法と新法の比較
(1)現行法の手続
現行法に基づき財団法人を設立しようとする場合、おおむね次のような手続を経る必要があります。
- 設立趣意書の作成
- 寄附行為の作成
- 財産の拠出
- 役員の選任
- 主務官庁の許可
- 設立登記
ただし、上記手続を進めるためには、主務官庁との事前の協議が必須であり、申請に際して用意すべき各書類は、主務官庁の指導に基づき作成することになります。そのため、主務官庁に対して許可申請書類の提出を行うのは手続の最終段階であって、その段階に至るまでの間に、事実上、主務官庁によって設立内容の審査が行われています。
以上のような手続ですので、設立までに要する時間は明確ではなく、また設立が許可されるとも限りません。
(2)新法の手続
新法に基づき財団法人を設立しようとする場合の手続は次のとおりです。
- 定款の作成
- 公証人による定款の認証
- 財産の拠出
- 役員の選任
- 設立手続の調査
- 設立登記
主な変更点としては、まず、主務官庁の許可が不要となります。代わって公証人による定款の認証が必要となりますが、主務官庁の許可申請とそのための事前協議等に比べれば、はるかに簡便なものです。なお、財団法人の根本規則である「寄附行為」は、その名称が分かりにくいという意見があったことから、一般社団法人と同様の「定款」という名称にあらためられます。
設立手続の調査とは、財産が予定通り拠出されたか、設立手続に不備はないか等について、設立時の役員が調査する制度です。新法では、主務官庁によるチェックがありませんので、代わりに設立時の役員が調査することとされています。
また、現行法では主務官庁の許可の通知によって財団法人は設立し、その時点で法人格を取得することになりますが、新法では、設立登記の申請をしたときに法人格を取得することになるという違いがあります。
以上から、新法における一般財団法人の設立手続は、会社法に基づく株式会社の設立手続に類似したものになるといえます。
3.関連条文
(1)一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
152条(定款の作成)、155条(定款の認証)、157条(財産の拠出の履行)、159条(設立時評議員等の選任)、163条(一般財団法人の成立)
(2)民法
34条(公益法人の設立)、39条(寄附行為)、45条(法人の設立の登記等)
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